「補助金と助成金って何が違うの?」
「どちらもお金がもらえる制度でしょ?」
「行政書士と社労士、どっちに相談すればいいの?」
実はここ、皆様が悩むことが多いポイントです。
さらに、事業系の補助金は許認可の有無が前提条件になることも少なくありません。
今回は、
- 補助金と助成金の明確な違い
- それぞれ誰の専門分野か
- 許認可との深い関係
- 行政書士に相談すべきケース
を整理して解説します。
1. 補助金と助成金の違い
■ 補助金とは
主に経済産業省や自治体が実施する制度で、
- 設備投資
- 新規事業
- IT導入
- 販路拡大
など「事業そのもの」を支援するものです。
特徴
- 公募制(期間あり)
- 審査がある
- 不採択の可能性あり
- 事業計画書の完成度が重要
例として、以下のようなものが挙げられます。
- 小規模事業者持続化補助金
- 事業再構築補助金
- IT導入補助金
■ 助成金とは
主に厚生労働省系の制度で、
- 雇用の維持
- 人材育成
- 働き方改革
など「労務・雇用」に関する支援です。
特徴
- 要件を満たせば原則受給可能
- 雇用保険加入が前提
- 就業規則や労務管理が重要
例として、以下のようなものが挙げられます。
- キャリアアップ助成金
- 人材開発支援助成金
- 両立支援助成金
2. 行政書士と社労士、誰に依頼する?
補助金と助成金、似たような名前と制度で一緒だと思われがちですが、専門家が異なります。
| 制度 | 主な専門家 |
|---|---|
| 補助金(事業系) | 行政書士 |
| 助成金(雇用系) | 社会保険労務士 |
■ 社会保険労務士の専門分野
助成金は、労働法・雇用保険法に基づく制度。
・雇用契約
・就業規則
・労務管理体制
が審査対象になります。
厚生労働省が提供する助成金申請は社労士の独占業務です。
■ 行政書士の専門分野
一方、補助金は、
・事業計画
・設備投資
・許認可事業
・行政手続き
が中心です。
さらに、補助金の前提として必要になる
- 建設業許可
- 宅建業免許
- 古物商許可
- 飲食店営業許可
などの許認可取得は行政書士の独占業務です。
3. 許認可がないと申請できない補助金もある
事業系補助金では「適法に営業していること」が前提条件になることが多いです。
■ 建設業の場合
建設業者向け補助金では、建設業許可の有無が実質的な審査対象になることがあり、無許可営業では不利、あるいは対象外になる可能性があります。
■ 宅建業の場合
不動産関連支援制度では、宅建業免許番号の記載や、宅建業者である証明が求められるケースもあります。
■ 古物商・リユース事業
リユース事業向けの補助制度では、古物商許可の取得が前提になることがあります。
4. 「補助金だけ先に」は危険
よくある失敗パターンとして、以下のような流れをとる方がいます。
① 補助金情報を探す
② 採択されたら許可を取ろうと考える
しかし実際に話を進めてみると、
- 許認可取得に1〜2か月
- 補助金の公募期間は短い
- 採択後すぐ事業開始が必要
以上のような状況から、以下のようなリスクが発生することも。
・許可が間に合わない
・交付取消
・返還リスク
5. 2026年行政書士法改正との関係
2026年施行の行政書士法改正により、以下の内容がより明確化されました。
- 報酬を得て許認可書類を作成できるのは行政書士のみ
- 実質的な書類作成行為も規制対象
補助金の前提となる許認可書類についても、適法な手続きが求められます。
6. 結論:誰に相談すべき?
・雇用関係の助成金 → 社労士
・許認可が絡む補助金 → 行政書士
にとりあえず相談するとよいでしょう。
おわりに
補助金と助成金は似ているようで、まったく別の制度です。
どちらも事業拡大のために大変役に立つ制度ですが、申請方法や条件などをしっかり理解を上で利用することが重要です。
申請について迷った場合は、一度行政書士や社労士に相談してみましょう。
私は2026年秋の行政書士登録・開業に向け準備中ですが、
将来は「許認可を整えたうえで、事業拡大につなげる」サポートができる専門家を目指しています。

コメント