「行政書士に頼むと費用がかかるし、自分でやろうかな…」
これは、多くの方が一度は考えることです。
実際、ほとんどの許認可は“理論上は”本人申請が可能です。
では本当に――
自分でやる方が得なのでしょうか?
今回は、行政書士が代表的に取り扱う8つの許認可を例に、
✔かかる時間
✔ 実際のコスト
✔ 不許可・差戻しリスク
✔ 精神的負担
を比較し、「プロに依頼する価値」を客観的に検証します。
比較① 建設業許可
自分で申請する場合
- 数十枚レベルの書類を自分で用意
- 実務経験証明の立証が非常に難しい
- 補正・差戻しが頻発
- 平均準備時間:30〜50時間以上
⇒書類不備や経営業務管理責任者・専任技術者要件の誤認から不許可となってしまうことも
行政書士に依頼する場合
- 要件事前診断あり
- 証明資料の組み立てを代行
- 補正対応も任せられる
⇒ 不許可リスクを大幅に低減。 更新(5年後)まで見据えた設計が可能
比較② 宅建業免許
自分で申請する場合
- 専任宅建士の要件確認
- 事務所要件チェック
- 純資産500万円の証明
- 保証協会手続き
⇒開業準備と並行して調べながら申請を行うため、営業開始まで時間を要し、事務所要件不適合の場合はさらに期間が開いてしまいます。
行政書士に依頼する場合
- 事前に事務所調査
- 法人設立との同時設計
- 保証協会加入まで一括支援
⇒手続きに精通した行政書士に依頼をすれば開業準備に集中でき、事務所要不適合となるリスクも抑えたスムーズな申請が可能です。
比較③ 古物商許可
自分で申請する場合
- 書類自体は比較的少ない
- しかし警察署ごとに運用差あり
- 管理者要件の誤認が多い
⇒申請にかかる手間はそれほど多くないですが、警察所とのラリーが増えるとその分手間と時間がかかり、商売に支障が出ることも。
行政書士に依頼する場合
- 管理者要件を事前確認
- 事業目的に合わせた区分選択
- 変更届・法人化も見据えた設計
⇒警察署対応に慣れた行政書士が対応を行うことで、商売に集中でき、許可取得もスムーズです。
比較④ 車庫証明(保管場所証明)
自分で申請する場合
- 平日昼間に警察署へ
- 図面ミスで差戻し多発
- 地域ごとに様式差あり
⇒2026年行政書士法改正により、第三者が報酬を得て作成・代行することは明確に制限され、ディーラーでの代理作成は不可となりました。自身で対応する場合、警察所対応など平日にお休みをとる必要も。
行政書士に依頼する場合
- 平日対応不要
- 不備ゼロ設計
- 業務で複数台扱う法人は法的リスク回避
⇒忙しいお客様に代わって、書類作成から申請まで行政書士が対応。平日にお休みをとる必要もありません。
比較⑤ 飲食店営業許可
自分で申請する場合
- 保健所との事前相談必須
- 図面修正で工事やり直し事例あり
⇒開業遅延=家賃損失に直結。アルバイト雇用などを進めていた場合は数百万円の損失も。
行政書士に依頼する場合
- 内装工事前に基準チェック
- 無駄な改装費防止
⇒開業遅延のリスクを最小化し、スムーズな営業開始をサポート。収益の最大化に貢献。
比較⑥ 産業廃棄物収集運搬業許可
自分で申請する場合
- 講習受講
- 財務要件証明
- 過去5年の経歴立証
⇒書類量が非常に多く、許可取得までに膨大な時間と労力が発生。
行政書士に依頼する場合
- 複数県同時申請対応
- 更新管理も一括
⇒将来の更新も見据えて申請段階から設計。不許可リスクを抑えてお客様の限りある時間を守ります。
比較⑦ 在留資格(ビザ)申請
自分で申請する場合
- 不許可時の理由が抽象的
- 再申請が困難
- 期間の管理が必要
⇒不許可=在留資格喪失リスクとなってしまいます。
行政書士に依頼する場合
- 立証資料の組み立て
- 許可率を意識した構成
- 計画的な期間管理
⇒在留資格喪失のリスクを抑え、安心して日本に在留いただくことが可能です。
比較⑧ 法人設立+許認可同時取得
自分で申請する場合
- 定款設計ミス
- 事業目的不備で再登記
- 許認可要件と不整合
⇒会社法などの関連法令の確認から定款作成、設立準備など多くの手間が発生。
行政書士に依頼する場合
- 将来の許認可を前提に設計
- 二度手間を防止
⇒行政書士が代行することで、事業に集中いただくことが可能です。
また、設立登記の際に司法書士をお繋ぎすることもできます。
【結論】本当に安いのはどちらか?
| 項目 | 自分で申請する場合 | 行政書士に依頼する場合 |
|---|---|---|
| 費用的コスト | 安い | 報酬発生 |
| 時間的コスト | 非常に大きい | 最小限 |
| 不許可リスク | 高い(自己責任) | 低減 |
| 精神的負担 | 大きい | 小さい |
| 長期視点 | 非効率になりがち | 将来の更新・変更対応もスムーズ |
「費用」だけで判断すると失敗する理由
許認可は、
- 不許可
- 補正
- 開業遅延
- 信用低下
これらが起きた瞬間、数十万円〜数百万円規模の機会損失が発生します。
また、行政書士へ依頼する場合は一時的な報酬(コスト)が発生いたしますが、
その分お客様の時間を事業に充てることができ、事業のスタートダッシュを切ることもできます。
行政書士報酬は「コスト」ではなく、「事業リスクを抑える保険」「事業を急成長させる薬」とも言えます。
それでも自分でやるべき人は?
- 時間が潤沢にある
- 要件を完全に理解できる
- 不許可リスクを受け入れられる
この場合は挑戦してもよいでしょう。
しかし、
・開業を急いでいる
・絶対に失敗できない
・金融機関・取引先の信用が重要
この場合は、行政書士への早期相談と依頼が合理的です。
おわりに
許認可は「提出すれば通る書類」ではありません。
要件を立証する設計図です。
私は2026年秋の行政書士登録に向け準備中ですが、
将来、事業者の皆さまが遠回りをせず、事業に集中できるようなパートナーになりたいと考えています。
「自分でやるか、依頼するか」迷っている段階こそ、一度冷静に比較してみてください。
その判断材料を提供できる存在でありたいと思っています。

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